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AMD Versalシリーズ Gen2 ポートフォリオの最初のデバイスは、次世代 AI エンジンにより最大 3 倍の電力効率を実現し CPU ベースのスカラー演算も第 1 世代に比べて最大 10 倍向上

— SUBARU は、ビジョンベースの先進運転支援システム (ADAS) のソリューションである次世代「アイサイト」に AMD Versal AI エッジシリーズ Gen 2 を採用する計画を発表

AMD (NASDAQ: AMD) は本日、ドイツ ニュルンベルクで開催されている Embedded World 2024 にて新しい Versal™ AI エッジ シリーズ Gen 2および Versal プライム シリーズ Gen 2 アダプティブ SoC を導入し、 AMD Versal アダプティブ システム オンチップ (SoC) のポートフォリオを拡大することを発表しました。これらの新製品は、前処理、 AI 推論、後処理を 1 つのデバイスで高速かつ効率的に実行します。

Versal シリーズ Gen 2 ポートフォリオの初期デバイスは、第 1 世代をベースに強力な新しい AI エンジンを備えており、第 1 世代の Versal AI エッジ シリーズデバイスに比べ、最大 3 倍の TOP S/W (Tera Operations per Second per Watt) が期待されています。さらに新しく統合された高性能な Arm® CPU は、第 1 世代の Versal AI エッジおよび Prime シリーズデバイスよりも最大 10 倍のスカラー演算性能を提供する見込みです。

AMD の Adaptive Embedded Computing Group (AECG) シニア バイス プレジデント兼ジェネラル マネージャーである Salil Raje は、次のように述べています。「 AI を活用した組み込みアプリケーションの需要が急増しており、組み込みシステムの電力と面積の制約の中で最も効率的なエンドツーエンドのアクセラレーションを実現するシングルチップ ソリューションが求められています。 40 年以上にわたり、高セキュリティ、高い信頼性、ロングライフサイクル、安全性重視のアプリケーションにおけるアダプティブ コンピューティングのリーダーシップを維持してきたからこそ、これら最新世代の Versal デバイスは、エントリーレベルからトップエンドまで対応する単一アーキテクチャ上で、高い計算性能を提供できるのです」

Versal シリーズ Gen 2 デバイスは、性能、電力、面積のバランスをとりながら、高度な機能安全性とセキュリティを備えた、自動車、航空宇宙、防衛、産業、ビジョン、ヘルスケア、放送、プロ AV 市場向けに、高性能かつエッジに最適化された製品の設計を実現するための新しい機能と性能を提供します。

株式会社 SUBARU の次世代 ADAS ビジョンシステムに採用

株式会社 SUBARU は、ビジョンベースの先進運転支援システム (ADAS) のソリューションである「アイサイト」に Versal AI Edge Series Gen 2 を採用しました。アイサイトは SUBARU の一部車種に搭載され、アダプティブ クルーズ コントロール、レーン キープ アシスト、プリクラッシュブレーキなどの最新の安全技術を採用しています。SUBARU は、現在アイサイトが搭載されている車に AMD アダプティブ SoC を採用します。

SUBARU 技術本部 ADAS 開発部担当部長の片平聡は、次のように述べています。「 SUBARU は、将来のアイサイト搭載車両向けに次世代の自動車 AI 性能と安全性を提供するため、 Versal AI エッジ シリーズ Gen 2 を採用しました。 Versal AI エッジGen 2 デバイスは、ドライバーに最先端の AI ベースの安全技術を提供するために必要な AI 推論性能、超低レイテンシ、および機能安全性の能力を提供するように設計されています」

Versal AI Edgeシリーズ Gen 2

AMD Versal AI エッジシリーズ Gen 2 デバイスは、実世界のシステムにおける複雑な処理ニーズに対応するため、 AI 主導の組込みシステムのアクセラレーションの 3 つのフェーズに最適なプロセッサ を組み込んでいます:

  • 前処理 : FPGAのプログラマブル論理によってリアルタイムに幅広いセンサーと接続し、高スループット、低レイテンシのデータ処理を実現する柔軟な機能を備えています。
  • AI 推論 : 効率的な AI 推論を実現する次世代 AI エンジンのベクトル プロセッサ アレイ
  • 後処理 : 安全性重視のアプリケーションにおける複雑な意思決定と制御に必要な後処理能力を提供する Arm CPU コア

このシングルチップ の性能により、マルチチップ処理の必要性がなくなり、より小型で効率的な組み込み AI システムを実現することで、市場投入までの時間が短縮される可能性があります。

Versal Prime シリーズ Gen 2

AMD Versal Prime Series Gen 2は、センサー処理用のプログラマブル ロジックと高性能な組み込み Arm CPU を組み合わせることで、従来の AI を使用しない組み込みシステムにおいても、高速かつ効率的に実行します。初代と比較して最大 10 倍のスカラー演算を実現できるように設計されており、これらのデバイスは、センサー処理や複雑なスカラー処理の負荷を効率的に処理することができます。

Versal Prime Gen 2デバイスには、高スループットビデオ処理用の新しいハード IP を含む最大 8K のマルチチャネルワークフローをサポートしており、超高解像度 (UHD) ビデオのストリーミングや録画、産業用 PC 、フライトコンピュータなどのアプリケーションに最適です。

幅広くスケーラブルなポートフォリオ

Versal AI Edge Series Gen 2 と Versal Prime Series Gen 2 のポートフォリオは、エッジセンサーから AI 駆動システムの集中型コンピュートまでのスケーラビリティを提供します。これらの製品は、アプリケーションのパフォーマンスや安全性の目標を効率的に達成するために、性能、電力、面積の影響範囲が選択できるように、 ますます増えていく AI とアダプティブ コンピューティングを搭載したさまざまなデバイスを特徴としています。

設計サイクルの合理化

AMD Vivado™ Design Suite のツールおよびライブラリーは、高速なコンパイル時間と結果品質の向上を提供することにより、組み込みハードウェア システム開発者の生産性を向上させ、設計サイクルの合理化に役立ちます。組み込みソフトウェア開発者には、 AMD Vitis™ ユニファイド ソフトウェア プラットフォームを使用することで、 FPGA の経験がなくても、ユーザーが希望する抽象化レベルで組み込みソフトウェア、信号処理、 AI の設計開発を行うことができます。

設計者は、 AMD Versal AI Edge Series Gen 2 および Versal Prime Series Gen 2 のアーリーアクセス 資料や第一世代の Versal 評価キットおよび設計ツールを本日より入手することができます。 Versal シリーズ Gen 2 のシリコン サンプルは、 2025 年前半に予定しており、その後、評価キットとシステム オン モジュールのサンプルを 2025 年中旬、量産用シリコンは2025年後半に入手可能となる予定です。

参考情報

  • AMD の Versal AI Edge Series Gen 2 アダプティブ SoC については、こちら
  • シングルチップ インテリジェンスに関する AMD blog の詳細はこちら
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  • 本プレスリリースは、 2024 年 4 月 9 日 (現地時間) に米国本社で発表されたプレスリリースの抄訳版です。リリース全文については原文 (英語) をご参照ください。

AMDについて

AMD は、ハイパフォーマンス コンピューティング、グラフィックスと視覚化技術において 50 年以上にわたり革新をもたらしてきました。世界中の何十億人もの消費者、フォーチュン 500 企業、最先端の科学研究機関が、日常の生活、仕事、遊びを向上させるために、 AMD のテクノロジーを支持しています。 AMD 社員は、可能性の限界を押し上げる高性能で適応性の高い製品開発に注力しています。日本 AMD 株式会社は、 AMD の日本法人です。 AMD のさらなる詳細は、 AMD のウェブサイト、 Facebook または X をご覧ください。

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